新型コロナウイルス感染症対策 スポーツイベントのガイドライン

健康
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新型コロナウイルス感染症対策のガイドラインは国の要請を受けて様々な業界・団体が作成しています。

最近、プロ野球やJリーグなど様々なプロスポーツイベントが再開を表明しています。

それぞれのスポーツイベントでガイドラインが公表されていますが、すべてのスポーツイベントの基本となっているガイドラインが日本スポーツ協会から発表されています。

今回は、このガイドラインについてわかりやすく説明をしたいと思います。

スポーツイベントを開催しようと思っている方や参加しようと思っている方は、ぜひ参考にご覧ください。

かなり長文ですので、掻い摘んで説明していきますので、全文を読みたい方は最後にリンクを張っておきますのでご覧ください。

作成者

公 益 財 団 法 人 日 本 ス ポ ー ツ 協 会
公益財団法人日本障がい者スポーツ協会

趣旨

国の基本的対処方針を受けて、各種スポーツイベントの再開に向けた基準や感染症予防策についてまとめたものです。専門家会議の意見等を参考にしてまとめてあります。各競技等で特性があるので、このガイドラインを参考にそれぞれのスポーツイベントでガイドライン作成や対応をするよう求めています。

再開にあたっての基本的な考え方

スポーツイベントを再開する場合には、所属している都道府県知事が作成している方針に従うことになります。

現在、新しい生活様式に基づいた3週間ごとの段階的なステップが示されていますが、その参加者規模や屋内外などに応じて判断することになります。

判断に迷った場合には、所属している都道府県に問い合わせすることも考えた方が良いです。

また、都道府県知事から開催中止等の要請を受けた場合は、従うことも求められています。

開催・実施する際の感染防止策

実際に開催する場合に必要な感染防止策について説明いたします。これから説明する事項については主催者向け、参加者向けに分かれているチェックリストが作成されていますので、ぜひ活用してください。

チェックリストはこちら⇒PDF

参加者募集時の対応

感染拡大の防止のために参加者が遵守すべき事項を明確にして、協力を求めることが必要です。また、これを遵守できない参加者には、スポーツイベントへの参加を取り消したり、途中退場を求めたりすることがあり得ることを周知することも求められています。参加者に呼びかける注意事項は以下のとおりになります。

① 以下の事項に該当する場合は、自主的に参加を見合わせること(イベント当日に確認を行う。)。
 ア 体調がよくない場合(例:発熱・咳・咽頭痛などの症状がある場合)
 イ 同居家族や身近な知人に感染が疑われる方がいる場合
 ウ 過去 14 日以内に政府から入国制限、入国後の観察期間を必要とされている国、地域等への渡航又は当該在住者との濃厚接触がある場合
② マスクを持参すること(参加受付時や着替え時等のスポーツを行っていない際や会話をする際にはマスクを着用すること。)。
③ こまめな手洗い、アルコール等による手指消毒を実施すること。
④ 他の参加者、主催者スタッフ等との距離(できるだけ2mを目安に(最低1m))を確保すること。(障がい者の誘導や介助を行う場合を除く。)
⑤ イベント中に大きな声で会話、応援等をしないこと。
⑥ 感染防止のために主催者が決めたその他の措置の遵守、主催者の指示に従うこと。
⑦ イベント終了後2週間以内に新型コロナウイルス感染症を発症した場合は、主
催者に対して速やかに濃厚接触者の有無等について報告すること。

ガイドライン抜粋

当日の参加受付の注意点

イベント当日の受付では以下の点に気を付けます。

①参加者の手指消毒剤を置いておく

②参加者が整列する場合は適切な距離を取れるように配慮

③受付での金銭の授受や書類の記入などをできるだけ避ける(電子的な方法を利用して事前に済ませておく)

④スタッフは全員マスク着用

⑤混雑緩和のため前日受付も行う

イベント参加者への対応

体調の確認

スポーツイベントの主催者は、イベント当日に、参加者から以下の情報を、主催者が保存できる形で提出を求めることが必要です。
① 氏名、年齢、住所、連絡先(電話番号)※個人情報の取扱いに十分注意する。
② イベント当日の体温
③ イベント前2週間における以下の事項の有無
ア 平熱を超える発熱
イ 咳(せき)、のどの痛みなど風邪の症状
ウ だるさ(倦怠(けんたい)感)、息苦しさ(呼吸困難)
エ 嗅覚や味覚の異常
オ 体が重く感じる、疲れやすい等
カ 新型コロナウイルス感染症陽性とされた者との濃厚接触の有無
キ 同居家族や身近な知人に感染が疑われる方がいる場合
ク 過去 14 日以内に政府から入国制限、入国後の観察期間を必要とされている国、地域等への渡航又は当該在住者との濃厚接触がある場合

ガイドライン抜粋

紙で記入用紙を事前に渡しておき、受付で提出してもらうなど様々な方法が考えられます。できることならば、スマホ等から記入していただく方が安全かと思います。

マスク等の準備

スポーツイベントの主催者は、参加者がマスクを準備しているか確認することが必要です。
なお、運動・スポーツ中のマスクの着用は参加者等の判断によるもの(※)とするものの、参加の受付、着替え、表彰式等の運動・スポーツを行っていない間、特に会話する時には、マスクの着用を求めることが考えられます。
(※)マスク(特に外気を取り込みにくいN95 などのマスク)を着用して運動やスポーツを行った場合、十分な呼吸ができず人体に影響を及ぼす可能性があることや、熱放散が妨げられることで熱中症のリスクが高くなることを周知すること。また、息苦しさを感じた時はすぐにマスクを外すことや休憩を取る等、無理をしないことについても周知すること。

ガイドライン抜粋

受付での確認事項にもなるかとは思いますが、競技中以外のマスクの着用の徹底は重要です。

イベント参加前後の注意点

イベントの参加者を主催者側が集めて行うものだけでなく、参加者が個人的に行うものも含めて、ミーティングや懇親会などは3つの密を避けて行うようにしておかなくてはなりません。

主催者が準備しておくべき事項

手洗い場所の確保

スポーツイベントの主催者は、参加者がイベント開催・実施の間に手洗いをこまめに行えるよう、以下に配慮して手洗い場所を確保することが必要です。
① 手洗い場には石鹸(ポンプ型が望ましい)を用意すること。
② 「手洗いは 30 秒以上」等の掲示をすること。
③ マラソンイベント等では、始点、休憩所、終点にできるだけ手洗い場を確保すること。
④ 手洗い後に手を拭くためのペーパータオル(使い捨て)を用意することも考えられる。(参加者にマイタオルの持参を求めてもよい。布タオルや手指を乾燥させる設備については使用しないようにすること。)
⑤ 手洗いが難しい場合は、アルコール等の手指消毒剤を用意すること。

ガイドライン抜粋

更衣室、休憩・待機スペースの確保

密集にならないよう、スペースの確保が必要です。更衣室への入場制限や、換気など徹底した対応が求められます。スタート前など特に参加者が密集しそうな場所も離れるようにしなければなりません。

洗面所

洗面所(トイレ)についても感染リスクが比較的高いと考えられることに留意することが必要です。
スポーツイベントの主催者は、運動・スポーツを行う際に利用する洗面所(トイレ)について、以下に配慮して管理することが求められます。
① トイレ内の複数の参加者が触れると考えられる場所(ドアノブ、水洗トイレのレバー等)については、こまめに消毒すること。
② トイレの蓋を閉めて汚物を流すよう表示すること。
③ 手洗い場には石鹸(ポンプ型が望ましい)を用意すること。
④ 「手洗いは 30 秒以上」等の掲示をすること。
⑤ 手洗い後に手を拭くためのペーパータオル(使い捨て)を用意することも考えられる。(参加者にマイタオルの持参を求めてもよい。布タオルや手指を乾燥させる設備については使用しないようにすること。)

ガイドライン抜粋

飲食物の提供

スポーツイベントで特に注意が必要な場面です。トライアスロン大会やマラソン大会などではよく見かける光景ですが、ガイドラインに掲載してある事項に対応することができないのであれば、開催中止を判断した方が良いと思います。

スポーツイベントの主催者は、運動・スポーツの際の栄養補給等として飲食物を参加者に提供する際は、以下に配慮して行うことが求められます。
① 参加者が飲食物を手にする前に、手洗い、手指消毒を行うよう声を掛けること。
② スポーツドリンク等の飲料については、ペットボトル・ビン・缶や使い捨ての紙コップで提供すること。(ただし、ドーピング検査の対象となる者が参加するイベントでは、未開封の飲料を提供しなければならないこと。)
③ 果物等の食品については、参加者が同じトング等で大皿から取り分ける方式を避け、一人分を小皿に取り分けたものを参加者に提供するなど、工夫を行うこと。
④ 飲食物を取り扱うスタッフにはマスクを着用させること。

ガイドライン抜粋

観客の管理

観客が密にならないよう観戦席の間引きや、大声での応援や会話の禁止、マスク着用など広報・周知などしておく必要があります。

イベント会場

室内等では換気対策を講じておく必要があります。

ゴミの廃棄

ゴミは必ず回収する際に密閉し、作業する人はマスク手袋を着用して行います。また、手袋を外した際には必ず手指消毒を行います。できることならばゴミ箱は設置せず参加者に持ち帰ってもらうのが良いと思います。

参加者の留意点

① 十分な距離の確保
運動・スポーツの種類に関わらず、運動・スポーツをしていない間も含め、感染予防の観点から、周囲の人となるべく距離(※)を空けること。(介助者や誘導者の必要な場合を除く。)
強度が高い運動・スポーツの場合は、呼気が激しくなるため、より一層距離を空ける必要があること。また、水泳時などでマスクをしていない場合には、十分な距離を空けるよう特に留意をする必要があること。
(※)感染予防の観点からは、少なくとも2mの距離を空けることが適当である。
② 位置取り
走る・歩くイベントにおいては、前の人の呼気の影響を避けるため、可能であれば前後一直線に並ぶのではなく、並走する、あるいは斜め後方に位置取ること。
③ その他
ア 運動・スポーツ中に、唾や痰をはくことは極力行わないこと。
イ タオルの共用はしないこと。
ウ 飲食については、指定場所以外で行わず、周囲の人となるべく距離をとって対面を避け、会話は控えめにすること。また、同じトング等での大皿での取り分けや回し飲みはしないこと。
エ 飲みきれなかったスポーツドリンク等を指定場所以外(例えば走路上)に捨てないこと。

ガイドライン抜粋

位置取りは、風向き等も考えて臨機応変な対応が必要だと思います。

その他留意事項

イベントがクラスターの発生源となってしまうことを考えて、発生後のクラスター対策に活用できるよう、個人情報等の保存を行っておく必要もあります。最低でも1か月程度は受付当日に回収した情報を保存しておきます。もちろん個人情報保護法等に基づいた適切な管理が求められます。

まとめ

今まで通りのスポーツイベントを開催しようと思っても、感染防止策を徹底しなければ開催できません。

オリンピックもそうですが、今年の開催は見合わせた方が良いと思います。

それでも開催する場合は、ガイドラインに基づいて開催するしかありません。

今回の中止で、スポーツイベントがなくなってしまう場合もあるのかもしれませんが、これも感染症の対策として仕方がないのかもしれません。

人の命より大切なものはありません。

開催に当たってはじっくり考えて慎重に対応するべきだと思います。

最後に、ガイドライン全文のリンクを張っておきますので、ぜひ、ご覧ください。

ガイドライン全文はこちら⇒PDF

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