地方銀行はどうなる?

現金を管理する方法
銀行

地方銀行に未来はない?

皆さんの身近にある地方銀行ですが、あと5年のうちに無くなってしまうかもしれません。

銀行の窓口ですることは?

皆さんは、銀行の窓口に行って何をしますか?

・現金の出入金(ATM含む)

・口座の開設

・ローンの相談

・相続など各種手続き

等々、色々あると思いますが、実際は、現金が必要な時に行くぐらいで、PC、スマホで完結してしまうので、あまり利用していないのではないでしょうか。

銀行の仕事は?

銀行の仕事は大きな役割は3つです。

・お金を預かる

・お金を貸し出す

・口座から口座へお金を移動させる(顧客に代わって支払いをする)

銀行は、まずお客さんから現金を預かります。そのお金を貸し出し、返済金に利息をつけて回収します。その利息の一部をお客さんに利子として支払います。

現金を家に置いておいても増えることはありません。ところが銀行に預ければ利子がつくので、お客さんは銀行にお金を預けます。当たり前ですが、これが銀行にお金が集まる仕組みです。

銀行はお金をそのまま保有していても増えることはなく、経費がかかり損ばかりすることになるので、そのお金を貸し出します。ただし、貸したお金が返ってこなくては、損してしまいますので銀行は確実に返済してくれる人(法人を含む)を探して貸し付けます。これが基本です。

ただし、お金を預かった総額の内、貸出可能なの額すべてを貸し出す事は、ほぼできないので、他の金融機関が発行している金融商品や、各種債券などを購入し、資産運用し預かったお金を増やしています。

地方銀行の実態

貸付で利益が出ない

バブル崩壊で各金融機関は大小様々な不良債権を抱えました。そのお陰で、貸付相手に求める要件も厳しくなり貸付相手が絞られました。当然、貸付残高も減ってしまいます。そこで、他の金融機関と競って金利をできるだけ下げて新たな貸出先を探しました。金利はどんどん下がっていくことになり、さらにゼロ金利政策により微々たる金利の中で競争することになり、貸付利息で利益を出すことができなくなってきています。

窓口業務が赤字を生む

銀行の窓口ですることと言えば大半が、預金の払い出しか、現金を預かって振り込むことだけで、その店舗の人件費を含む経費が銀行経営を圧迫しています。統廃合をしていくべきなのですが、顧客サービス低下や経営陣の頭の切り替えができないため進みません。お金を預かるという銀行の基本のサービスが足かせになってしまっています。

口座振込手数料値上げできない

口座振込で手数料を取る仕組みは定着していますが、これを値上げしていく方向へは向っていません。むしろ値下げして他行との差別化を図ろうとしており値上げはできない状況です。

債券投資等運用での失敗

以前、銀行の資産運用の中心は国債だったのですが、異次元の金融緩和の影響で長期金利がさがり、利益を確保することが困難となってきたことから、外債に切り替えています。しかし、この外債は為替変動リスク等もあり大きく損失を出している銀行が多いようです。本来であれば、減損処理をしておくべきですが簿価の30%以上下落していないので含み損として抱えているようです。

全くもって、良いところなしです。

個人金融資産の流動

日本の個人金融資産は約1800兆円です。

そのうち現金(預金)が約960兆円です。

今、高齢者が亡くなり都市部の相続人に、この資産がどんどん流れて行っています。

年間に地方から都市部へ約60兆円もの金融資産が流出していると言われています。

地方銀行の資産もこれに比例して少なくなっていると思われます。

地方銀行は何をするのか

・メガバンクとの業務提携

・支店の廃止

・単独のATMは撤去(コンビニ等で対応)

・強みを見つけそれを生かす経営をする

・フィンテック(詳しくは別の機会に書きます)

とういうことで、基本的にはできるだけ経費を削り、業務提携をして資本を確保することになると思います。そして、インターネット上での仮想店舗展開ということになるのでしょうか。正直、地方銀行である意味がほとんどなくなってしまうと感じています。

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